コラム

シンガポールのクルマ事情

シンガポールでの自動車リース需要の高まり

シンガポールでは自動車を購入した方が得なのか、あるいはリースした方が得なのか?

結論から言うと、短期的(数年~5年未満)に車両を取得する場合は、リースの方がメリットは大きいと考えられます。

当地の車両取得価格(COE込)は近年下落傾向にあり、それに比例して車両売却時の価値も非常に低くなっているため、新車取得時の価格と売却時の価格のギャップが大きくなっています。理由としては、輸入関税と輸入後に掛かる追加登録料の税率が下がっているためと考えられます。

日本のような自動車生産国では、消費者にわたる車両販売価格(通常新車価格)は、同じモデルの車両の場合、次期モデルが発売されるまで変動はありませんが、当地では同じモデルの車両であっても輸入時の為替や関税率により車両販売価格が変動します。よって、関税が低下している近年では、車両を購入して数年後に売却すると、同じモデルの最新の新車価格の方が安くなっているケースがあり、購入時より車両の価値も下がってしまいます。リースの場合は、売却時の市場価格がどれだけ下がっていても影響がありません。

リースのメリットや、購入のメリットは、皆さんある程度ご存知だと思いますので、それぞれのデメリットを挙げてみます。

車両を購入した場合のデメリット
  1. 購入の場合、車両資産の減価償却が税法上は認められていない
  2. 車両を売却した場合の売価に対して、税法上は利益とみなされ課税の対象となる
  3. 車両に掛かる維持費(ロードタックス、自動車保険)も税法上は損金計上が認められていない
  4. 車両を売却する場合、車両のコンディションによる価値の変動リスクがある
  5. 車両を売却する場合、その時の新車取得価格(COE込)に影響する。今後も車両取得価格は、下落基調が続く見込み
リースのデメリット
  1. リース料は、税法上経費と認められない
  2. リース会社からの金利が掛かっている
  3. 途中解約した場合、違約金が発生する

上記の理由(デメリットの数?)を比較した結果として、最近は車両のリースの需要が増えています。

文=木田泰嗣(JUN TAIYO (S) PTE LTD

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.129(2008年09月01日発行)」に掲載されたものです。
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