コラム

シンガポールのクルマ事情

車の重要な部品・バッテリーについて(1)

車には、欠かせないバッテリー。今回から2回シリーズで、この必要不可欠なバッテリーについて説明してみます。

バッテリーの役目

車は燃料で走るものと言いますが、その燃料を発火させるスパークプラグも、バッテリーがないと電力が供給されないので点火できず、エンジンは始動しません。その他の電装機器もバッテリーがないと動きません。車はバッテリーで動いていると言っても過言ではないでしょう。

もう一つの役目は、オルタネ―ター(発電機)で発電した電流を、バッテリーに一旦蓄えることで、整流化し安定させる役目です。最近の車にはいろいろな電装部品が装着され、一台の車にMC(マイクロチップ)が100近く搭載されています。これらのMCを使う電装デバイス(おなじみのアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)、乗員保護補助装置(SRSエアバッグシステム)、トラクションコントロール、電子制御スロットルなど)には、安定した電気の供給が何よりも大切になっています。オルタネ―ターから発電される電気は交流電流で、振幅が時間とともに周期的に変化していて、電圧の高低差がある不安定な電流です。この交流電流はダイオードによって直流化されます。バッテリーは直流化された電流を蓄積し、整流する役目を担っています。

バッテリー交換時に、車のオーディオや時計のリセットが面倒だといって、エンジンを掛けてそのままバッテリーを外して交換される人もいますが、オルタネ―ターから発電される電気は非常に不安定で、電装部品が壊れる可能性があります。絶対にやめて下さい。

バッテリー上がり

バッテリーが古くなり、寿命がきて上がるのは分かりますが、どうして車を2~3週間くらい駐車していただけでもバッテリーが上がるのでしょうか?

それは、エンジンを停止した状態でもバッテリーからは常時電源を必要とする電装部品に少しずつ電気が供給されていて、さらにバッテリーそのものも自然に放電しているからです。最終的にはバッテリーが弱まり、エンジンが始動出来なくなってしまいます。

最近の車は、常時電源を必要とする電装部品が増えています。また市販(後付け)の防犯システム等を付けていると、エンジン停止時に要する電気の量はさらに大きくなります。この微弱電流が原因で、出張中にバッテリーが上がってしまうケースが年々増えています。

皆さんもご注意ください。

文=木田泰嗣(JUN TAIYO (S) PTE LTD

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.1(2008年10月06日発行)」に掲載されたものです。

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