さて前回は、事故をおこしてしまった場合、事故現場での対処の仕方について説明しましたが、今回は、事故後の車の修理の仕方、保険の使い方について説明します。
事故をした場合の車の修理方法、保険の手続方法は、日本より少しやっかいです。当地では保険金で車を修理するためには「Accident Statement」という書類が必要です。これは、いわゆる事故報告書で、事故がおきた時の状況等を記入するものです。また修理を行える場所も限られており、
- IDAC(Independent Damage Assessment Centre)指定の修理工場
- 保険会社指定の修理工場
- メーカーディーラー
のみで修理が可能です。この書類は島内のIDAC事務所、保険会社及び保険会社指定工場にて入手出来ます。
この書類には事故当事者両者の言い分を書き、両者のサインを記入し、提出するようになっていますが、当地の事故の場合、よほどのことがない限り、両者の主張は一致しません。よって、多少見解の違う事故報告書が2枚提出されることになります。まずこの書類を持って、前述1~3のいずれかの場所で「車のダメージの査定」をしてもらいます。そして次に、これを基に保険会社の調査員がそのダメージの修理に必要な金額を査定します。さて、ここからが問題です。事故当該者の主張が一致しないため、どちらの保険を使い修理するかが問題になるのです。一般には両者の主張を聞き、保険会社同士の話し合いにより決定されます。停車中や後ろから衝突されたようなケースを除き完全に自分の非がゼロになることはまずありません。しかも、相手の保険を使って修理する場合は、メーカーは、一旦自分で修理費を立て替えないと修理を受けない場合が大半であったりします。また、相手の保険にクレームしようとしても、自己検証結果0〜10で無い限り、保険では全額払われずに、一部金額は自己負担になるケースがあったりします。よって、自分に非が無いと思われ、相手の保険を使うよう主張していたケースでも、結果、自分の保険を使い修理した方が、自己負担が少なくなるというようなケースが多々見られます。(当然その後の保険料は高くなります)この負担割合の決定は、事故のケースにより様々ですので、事故をした場合、自分の保険をどう使うか、ご利用の保険会社または修理工場に相談することをお勧めします。
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.082(2006年09月18日発行)」に掲載されたものです。