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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2015年1月19日

春先の帰国は「花粉症対策」をお忘れなく

 日本ではそろそろスギ花粉症の季節となりました。国民の約3人に1人がかかっているといわれる花粉症。今年も2015年のスギ花粉飛散予測が発表されています。北海道から関東地方の東日本はほぼ例年並みの予想です。ただ去年は関東から東北地方の花粉が少なかったので、去年より症状が悪化する可能性は高いようです。東海から近畿地方も例年並み。四国、九州は例年より少ない見込みです。

 一般的に花粉の飛散量が2倍、3倍になると花粉症の症状も2倍、3倍になるわけではなく、ある一定の症状で安定します。逆に花粉の量が半分になると、症状も半分になるというわけでもありません。

 医療機関に行く時間がない、薬を何週間も服用することに対する不安などから、腸内細菌を整えるヨーグルト、甜茶、アロマ療法など、手軽に手に入れることができる民間療法を行っている方も多いかと思います。しかし、これらはいずれも科学的評価が難しいため効果的かどうか判断が難しいところです。患者さんのアンケートでも効果があったと回答された方は、いずれも30%以下のようです。また花粉症を和らげる目的でスギ花粉が入った健康食料品もありますが、花粉症が悪化したり重篤なアレルギー症状が出る可能性がありますので控えて下さい。日本に帰国される約2週間前ごろから抗アレルギー剤の服用や鼻炎用の点鼻薬の使用を行うことが、より確実な花粉症対策となります。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.273(2015年01月19日発行)」に掲載されたものです。

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