コラム

ゴルフ南遊記

アジアの戦友たち

アジアの戦友たち前回まで私と福島のゴルフバッグの中身をご紹介させていただきましたが、今回はアジアの戦友たちをご紹介させていただきます。


今回ご紹介するのは、タイに住んでいる郷間慎一プロです。この男前、一見明るそうで何も考えてなさそうに見えますが、芯の強い一面があります(それは後ほど)。


彼は現在タイのシンハーツアーをメインに活動しており、ちょくちょくマレーシアツアーにも顔を出しています。タイといえばバンコクですが、面白いことに彼の場合は、ホアヒンという日本人も数えるほどしかいない田舎町に住んでいます。次の言葉に彼のポリシーが垣間見ることが出来ます。


「私は、あえて何もない、日本語も話せないところでゴルフに打ち込むことで、上を目指す事がプラスになると思っています。」


そして彼はかれこれ5年も住んでいるものですから、タイ語はタイ人並みにぺらぺら操ります。どうしてそんなに難しい道をわざわざ選ぶのか?それは過去に経験した“ある苦い”バックグラウンドあるからです。


英語も喋れないままカナダに行った彼は、たまたま田舎町に住んでしまい、コミュニケーションも取れずうつ病になってしまいました。この世には自分しかいないと思えるほどの恐怖感を覚え、落ち込み、目標を失いましたが、あるきっかけでそれを乗り越え、英語も不自由なく話せるようになり、その時の経験から人間追い込めばなんでも出来る!と確信したのだそうです。


我々を含め、海外生活自体不自由なことも多いのは確かです。そして更に大変であるにも関わらず、あえて日本語も聞けない田舎町に一人で住む彼のバイタリティーには脱帽です。プロゴルファーは一見、ゴルフを毎日やって楽そうに思われますが、裏では彼のように誘惑を排除し、あえて孤独を選ぶことも時として必要です。すべては優勝したい!この1つだけの夢を叶えるために、すべてを捧げて上を目指している人間がここに存在します。私も励みに上を目指したいと思います。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.080(2006年08月21日発行)」に掲載されたものです。
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