仕事で3日間ほど日本に行ってきました。3晩続けて、母の機関銃のように続く話を聞きました。一番ショックを受けたことは、母の友人が脳梗塞で倒れ、救急車は来てくれたのですが受け入れる病院がなく3時間走り続けた果てに、治療は出来ないがベッドを貸すだけならとある病院に運ばれ、1週間で亡くなったという話でした。山の中の話ではなく、東京の品川区でのことです。地下鉄は縦横無尽に走り、素晴らしいビルが立ち並び、物があふれているのに…。根本的に何かが間違っているように思います。政治も経済も激しくパワーゲームを繰り返しその狭間で弱者が苦しんでいるのです。子どもを巻き込んだ悲惨な事件も多発しています。
みんなイライラしています。少しのことでトラブルが起きています。肩が当たっただけでにらみ付ける大人、電車の中で堂々と飲み食い化粧までしてしまう若者。大切な基礎となる土台が軽くなりふらふらとバランスが崩れているのではないでしょうか。バランスが崩れその安定感の無さが不安になりイライラが募るのではないでしょうか。
約10年前30時間かけて我が子は生まれてきました。血まみれの我が子を抱いた時の気持ちは、今でも忘れません。何にも代え難い、守るべきもの、それは理屈ではなく本能の目覚めのように思います。暫くして、自分の両親もこんな思いで自分を見ていたかと思うと初めて心から感謝することが出来ました。「子を持って知る親の思い。」それなのに、子どもはどんどん成長し、両親はだんだんと衰えていくにもかかわらず、両親のことよりもまず我が子を優先してしまいます。そして、両親は自分のことよりも、私の健康を気遣ってくれます。「親思う心にまさる親心。」子は可愛く親は有り難いものです。
誰もがみんな親の子どもです。色々な事情があったとしても、親の思いは一緒です。親を思う気持ちは少々無理をしても作らないといけないと思います。親への感謝の気持ち、これが、安定感を作るのではないでしょうか。自分が思う子どもへの気持ち、それと同じか、それ以上に自分が思われていることを思い出して温かい気持ちになること、まずは自分自身が心豊かに優しい気持ちになることが大切だと思います。
文=峯村敏弘(Eisインターナショナル プレスクール園長)
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