コラム

Eis園長先生の教育談議

教育方針その1

私たちが求めるものは、「どうしたら子どもたちが幸せになれるか。成長して幸せに暮らしていけるか」です。
先生や親に都合のよい子ではなく、他人の価値基準に合わせて高い評価を目指すものでもありません。その子ども自身が幸せになることが目的です。
私は合格を目指す受験業界に15年間いました。子どもたちと合格のために必死に戦ってきました。それは、充実した日々でした。今でも、その頃の子どもたちから連絡をもらうと思い出がよみがえります。
泣いたり笑ったりいろいろな山を乗り越えました。
先生と生徒というよりは同じ目的に向かった同士のように思います。勉強は大切ですし、合格という一つの目的に向けてがんばることはとても素晴らしいことです。
また、競争社会も受け入れるべきだと思います。
しかし、うまく行くケースばかりではありません。挫折してしまう子ども、つぶれていってしまう子ども、最悪のケースとして自殺してしまう子どもまで出ていました。幸せになってもらいたいために、勉強も習い事もあるはずなのに幸せの手段のために子どもを不幸にしてしまう。なぜでしょう。
競争社会に出る前に分かっていなければならないことがあります。
それは、「あなたはとても大切な人間で合格しても不合格でも100点とっても20点でも、それは、決して変わらない。親にだけでなく、みんなにとって大切な存在である。」このことを分かってから競争社会に出てほしいのです。
それから点数で評価されたり、合格、不合格をもらってくればいいのです。その評価を楽しめばいいのです。
だって、「あなたはとっても大切な人である」。そのことをしっかり分かってほしいのです。嬉しいとき、そのことを聞いたら一緒に大喜びしてくれる人がいるのです。悲しいとき一緒に泣いてくれる人がいるのです。自虐的になりそうなとき心のどこかでそんなことしたら悲しむ人がいることを心にしみこませてほしいのです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.082(2006年09月18日発行)」に掲載されたものです。

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