天童荒太が山本周五郎賞を受賞したのが本作『家族狩り』。そのまま文庫化しても十分ベストセラーになったものを、語り足りないと加筆900枚、執筆期間3年。「新作が書けてしまうよ、天童先生!」と出版業界、そしてファンをやきもきさせて刊行されたのがこの文庫版。しかし待っただけの価値あり。
主人公3人の不器用な生き方に共感・応援・反発・心配と一喜一憂してしまい、読むのを止めることが出来ない麻薬のような作品に仕上がっている。合計2200枚ともはや単行本版とは別作品と言ってもいい全5巻。ここまで書ききった作者の執念に敬意を表しつつ、ふと家族とは何だろうと思いを馳せてみた。
協力=シンガポール紀伊國屋書店
文=シンガポール本店 古矢
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