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働く人のための資産運用講座

2019年4月25日

第3回 シンガポールで資産運用を始めるには

 
 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。シンガポールで資産運用をする上で日本での運用環境とは決定的に違うメリットが 3つあります。

 

 1 番目はキャピタルゲインが原則として非課税ということです。これは、シンガポールに在住している人(日本非居住者)が得られる大きなメリットになります。日本ではキャピタルゲイン課税が原則として約 20%かかりますが、シンガポールではゼロ。この環境下で資産運用できるのは大きいです。

 

 例えば、毎月分配型の投資信託に関しても、シンガポールに住んでいる間は100%手取りにすることができるのです。税制の違いは資産運用のスタイルに決定的な影響を与えるために、自分が適用される税制を理解した上で運用をすることがとても大切です。

 

 2番目は投資信託、債券、保険などに対してレバレッジをかけられるという点です。日本では原則、株式や不動産など資産を担保にする限られた対象にしかレバレッジをかけることができません。シンガポールでは、収入や資産額に応じてプレミアムバンクやプライベートバンクを利用し、投資信託、債券、保険を担保にして銀行から貸付を受けることができます。つまり、投資額を増やして資産運用ができるということです。貸出金利も円など通貨によっては 1%前後など安価な場合も多いです。

 

 3 番目のメリットとして、外国保険に加入ができるということです。日本の保険業法の第 186 条の規定により、日本居住者は原則として外国保険に加入することができない(内閣総理大臣の許可を受けた場合にのみ契約締結が可能とされている)からです。そのため、駐在員など海外居住者の多くが非居住期間中に外国保険の加入を検討するようです。

 

 非課税のメリットを活かして資産運用を始めるにはプラットフォームを開設するところから始まります。投資信託(ユニットトラスト)に関してはフィリップ証の「poems」が手数料も安くオススメです。また、日本人の口座開設担当者もいるので安心です。 株式投資の場合、DBS、UOB、OCBC、スタンダードチャータード銀行、シティバンクなどで預金口座とは別に投資用の証券口座を開設することができます。少額で投資をする場合はスタンダードチャータード銀行のオンライントレードが手数料が安くてオススメです。

 

 シンガポールで資産運用をする上で注意点としては、株式など残高がある場合にプラットフォームフィーなどの口座管理料に当たるものを取ることがあります。日本のオンライン証券に比べるとコストが高めなのでコスト負けしないように気をつけたいです。また、投資家保護のためにリスク許容度診断が行われています。投資経験がないなどと記載すると口座を開けられない場合もあるので質問にはしっかりと回答しましょう。

 

著者プロフィール 花輪 陽子(Yoko Hanawa)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
(国家資格)CFP®認定者
『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多い。
http://yokohanawa.com/Twitter:@yokohanawa
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この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.345(2019年5月1日発行)」に掲載されたものです。

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