シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第2回 エンゲージメントと従業員満足度の違い

社員の自発的な貢献意欲(エンゲージメント)を高める組織の作り方

2018年12月30日

第2回 エンゲージメントと従業員満足度の違い

前回は「エンゲージメントとは何か」についてご紹介しました。エンゲージメントの説明をすると、「すでに従業員満足度向上(Employee Satisfaction:ES)施策は行っているから大丈夫」と胸を張る企業もありますが、実はエンゲージメントとESは似て非なるもの。今回はこれらの考え方の違いについてご紹介いたします。

 

一番の違いは、「持続的に会社の業績アップに繋がる施策かどうか」という点です。

 

ESは、働く上での、会社の居心地の良さや福利厚生、労働環境、待遇、人間関係の良好さ等で向上していきます。例えば、社員旅行やオフィス環境整備、テレワークやフレックス制度、副業の公認、福利厚生の拡充などがその例です。

 

しかし、実のところESを向上させるための施策は、多くは企業の業績向上とは本質的に関係なく、むしろ企業の収益分配の労働者比率を高めているだけの場合がほとんどです。もちろん、一時的な離職率の低下やモチベーション向上など、局所的な効果は見込めるかもしれませんが、持続させるのが難しく、継続的な効果はあまり高くないというのが実情です。

 

その一方でエンゲージメントは、社員の本質的な部分で企業への貢献意欲を高めることができます。

 

 

 頑張っている人は、社内制度がどんなに整備されていても、他の社員と同じ待遇であることに不満・不信感を抱いてしまうものです。だからこそ、公平公正な評価制度を作り、頑張っている社員とそうでない社員との間で明確に差をつけていくことで、会社に対する納得・信頼が醸成され、自発的な貢献意欲の向上に繋がっていきます。

 

 そうした環境こそが、各社員の自発的な貢献意欲につながり、企業のサービスや商材の付加価値を高め、業績に好影響をもたらす土壌になっていくのです。

 

 

 次回はこのエンゲージメントを高める3要素について具体的にご紹介したいと思います。

 

著者プロフィール
あしたのチームシンガポール
Sales Manager
吉野 智也

青山学院大学経済学部卒業後、大手商社で法人営業、電子決済事業、コンテンツ事業など多岐に渡る業務に従事。2016年あしたのチームに入社。本社営業推進部を経て、台湾法人「明日之團股份有限公司」に配属。2018年シンガポール法人「Tomorrow‘s Team Singapore Pte Ltd」のSales Managerに就任。営業から制度構築、運用支援全般まで一気通貫で携わり、これまで国内・海外の日系企業100社以上を請け負う。
 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.340(2018年12月1日発行)」に掲載されたものです。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第2回 エンゲージメントと従業員満足度の違い