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座談会

2018年8月28日

ここに注目! シンガポールの生活&ビジネスルール

法律違反した場合実際に罰金は徴収される!?

AsiaX:シンガポールは、ルールが厳しいと言われています。赴任前のイメージ、そして実際に生活してみて、どのように感じていますか?

 

神田:来星以前はシンガポールの法律は厳しいと想像していましたが、実際に住んで、ビジネスをしてみると、思ったほどではないなというのが正直な気持ちです。
つい最近のことですが、申告を忘れていて、これはペナルティを課せられても仕方がないと思っていたのですが、申告期限がエクステンド(延長)になっていて、その期間中に処理をしたので、何もペナルティはありませんでした。案件や金額にも依るのかもしれませんが、制度は厳しいが運用を柔軟にしているイメージはありますね。
また、所得税に関しては、一括払いだけではなく、分割払いができます。選択肢を与えていて現実主義だと感じます。制度を緩めるとタガが外れてしまうというなかでの、さじ加減が絶妙だと思いますね。

 

菅谷:法律違反の場合でも1回目の罰則は勧告のみというような場合もあり、法律的にも1回目のミスについては寛容な場合が多いですね。ただ、2回目以降は罰金額がどんどん上がっていきます。それでも続くようだと違反の種類によっては禁固刑など、課される罰則も厳しくなっていきます。
また、日本人には思いもよらない法律も多く、知らないがゆえに法律に違反してしまうケースもありますね。
例えば、デング熱やジカ熱の流行を未然に防止する目的で、蚊を発生させてはならないという決まりがあります。抜き打ちで家庭を訪問され、チェックされることもあり、屋外で水を溜めていたりしていると、蚊を発生させないための措置を怠ったとして1,000Sドル以下の罰金を課されることがあります。
公共交通機関での飲食も禁止されていますし、ドリアンの持ち込み禁止というのもあります。
シンガポール人は公共の場所でのマナーが良いと言われていますが、こうした罰金制度の影響が大きいと思います。

 

西尾:当社社員が休憩中に屋外でタバコを吸っていたところを私服警察官に見つかり、その場で罰金300Sドルを支払ったと言っていました。以前も同じ場所で見つかったのですが、1回目は注意されただけで、2回目は見逃してもらえなかったというわけです。細かな注意のことまで記録がきちんと残っているのには驚きます。
携帯電話のマナーは日本とは違いますね。周りを気にせず、大きな呼び出し音が鳴って、大声で通話する人も多いです。

 

菅谷:シンガポールでは公共交通機関での通話が禁止されていないので、マナー面はともかく罰金をとられることはないのです。これは文化の違いでしょうね。

AsiaX:交通マナー、ルールに関してはいかがですか

泉:シンガポールでは、公共交通機関でもどこでも、子供連れやベビーカーなどに対する理解、協力度は抜群に良いです。しかし、道路に出ると日本と違って歩行者優先ではありません。子供は本当に気を付けていないと危ないです。

 

マッカイ:同感です。日本では歩行者優先のはずの横断歩道が、シンガポールでは車優先のようになっているので、必ず車が通り過ぎてから横断歩道を渡ります。横断歩道を渡っている間に車が来るのが見えた場合でも、こちらから手でサインを送り注意をさせるようにします。またバス停ではバスに乗りますよという合図を運転手に送らないと停まってくれないので、必ず手を挙げてバスを止めます。

 

神田:運転していると前を走る車のライトが眩しいと感じることがあります。時々、前が見えずにヒヤッとします。

 

菅谷:それは改造車である可能性が高いです。車検が初回は購入から3年後、後は2年ごとですから、その間にライトなどを改造して、車検前になったら戻すという人もいるようです。シンガポールで自動車を購入するのは、ある程度の収入を得ている人たちですから、そもそも罰金を恐れていない人もいるようですね。

 

川崎:運転中に地図を見ようと携帯電話を使っていたら、白バイに止められたことがあります。200Sドルの罰金を支払いました。携帯電話を固定させるホルダーにセットしてあれば、運転中でも携帯電話を使用しても良いようです。本質的な違いが分かりませんが、警察官も「法律だから仕方ない。シンガポールって面白いだろ?」と笑っていました。ちなみに2回目は携帯電話を没収され、罰金額もさらに高額になるとの説明でした。

 

菅谷:原則として、片手を離した状態での運転が禁止されていますので、携帯電話を使用する場合にはホルダーにセットする必要があります。
そういえば、友人がシンガポールに来たばかりの頃にタクシーを拾おうとしたら、「道端でタクシーを呼んだら違法。タクシースタンドで拾いなさい」と注意され、とても驚いたと言っていました。ショッピングモールのタクシースタンドでGrabカーに乗っても違法ですね。この場合はドロップオフ地点付近から乗らなければなりません。

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