シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第4話 評価期日への誤解

人事評価制度 海外の日系企業"7つの誤解"

2018年6月29日

第4話 評価期日への誤解

評価制度における目標設定や中間面談、評価面談の期日がなかなか守られない。これは、実際に多くの会社で起きていることではないでしょうか。確かに、評価業務に時間をとられ、通常業務がおろそかになってしまっては本末転倒です。ただ、「通常業務が忙しいから評価期間を守れなくても仕方ない」と考えるのは大きな間違い。こうした考え方は会社の成長の阻害要因になりかねません。

 

 

人事評価制度の目的は、「給与や賞与の査定」、「経営計画の達成・実現」、「人事・組織管理への活用」などがありますが、何よりも重要なのは「人材を育成する仕組み」であること。これらを合理的かつ素早く進め、競争力を持ち、成長する企業を作るのが人事評価制度の役割です。

 

経営戦略の根幹に紐付く仕組みだからこそ、余った時間で行うのではなく、純然たる通常業務に組み込み、期日厳守で行うことが重要なのです。

 

 

業務の優先順位を決めるのはトップの覚悟次第です。せっかく導入した制度も、きちんと運用されなくては“宝の持ち腐れ”。形骸化の流れを変えるには、トップが相応の覚悟を持って向き合うしかありません。

 

推奨するのは四半期での運用です。「工数がかかる」と敬遠されがちですが、実は多くのメリットがあります

 

四半期評価のメリット
短い期間で目標達成を意識しながら業務に臨める

評価の PDCAを高速で回すことにより、社員が高速で成長する

中途入社が多く、早く結果(査定や役職)を求める傾向があるナショナルスタッフにとって魅力的に感じられる

 

四半期だからこそ仕組みとしての用途が拡がり、得られる効果も高まるため逆に形骸化しにくくなるのです。また、意識を高めるために、評価期日が1日遅れたら1点減点。3回以上遅れたら評価ランクを1つ下げるなどの仕組みを、社員の同意を得た上で組み込むのも1つのポイントです。

 

「人事評価のPDCAサイクル」が回り始めれば、一人ひとりの業務にプラスの影響が生まれ、その積み重ねによって会社は成長軌道にのっていくのです

 

著者プロフィール
あしたのチームシンガポール
Sales Manager
吉野 智也

青山学院大学経済学部卒業後、大手商社で法人営業、電子決済事業、コンテンツ事業など多岐に渡る業務に従事。2016年あしたのチームに入社。本社営業推進部を経て、台湾法人「明日之團股份有限公司」に配属。2018年シンガポール法人「Tomorrow‘s Team Singapore Pte Ltd」のSales Managerに就任。営業から制度構築、運用支援全般まで一気通貫で携わり、これまで国内・海外の日系企業100社以上を請け負う。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.335(2018年7月1日発行)」に掲載されたものです。

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