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2018年6月29日

日系コンテナ船事業会社ONEがサービス開始。シンガポールに本社構え、国際貿易に最大限貢献

オーシャン・ネットワーク・エクスプレス CEO ジェレミー・ニクソン氏

―現在、世界で運航されているコンテナ船の隻数と、このうちONEのシェアを紹介してほしい。

世界には約5,200隻のコンテナ船が運航していて、キャパシティーすなわち輸送できるコンテナの数は約2,100万TEU(20フィートコンテナ換算)です。このうち当社シェアは約7%です。当社はシンガポールを本部とするThe Alliance(ザ・アライアンス)というコンソーシアムのメンバーであり、東西航路(アジア⇔北米西岸・東岸、大西洋、アジア⇔ヨーロッパ)におけるザ・アライアンスのシェアは約26%を占めています。

 

―今後、船隊規模を拡大していく考えは?

実際には世界の貿易量は増加していますので、市場規模の拡大に合わせて、長期的な視点に立って船隊規模を見ていかなければなりません。統合前に親会社3社がそれぞれ発注していたコンテナ船が今年後半にかけて7隻竣工しますので、このコスト競争力と非常に環境効率の良い新造船が当社の次の1〜2年間に十分な成長の可能性を与えてくれるはずです。年内には1万4,000TEU型の新造船7隻が加わり、20,000TEU船を含む超大型船は38隻という船隊になります。

 

―ONEのコンテナは珍しいマゼンダ色だ。反響はあるか。ONEの知名度は上がっているか?

マゼンダ色の物を持っている人は少ないでしょう。とても珍しく、印象的で、視覚的な色ですから、とても大きな関心を集めています。世界中の人々がマゼンダ色のコンテナ船を見に行き、絵を描いて、私たちに送ってくれています。ソーシャルメディアを通じて多くの問い合わせを受けています。ここシンガポールでは、ラッピング広告をしたバスも走っていますが、非常に驚かれ、注目されていますね。

 

マゼンダ色は非常に革新的な色、非常に鮮やかな色、非常に強い色であり、私たちの技術革新に取り組む姿勢を表しています。

 

 

―ONEのサービスの強みを聞かせてほしい。

邦船3社は歴史的に日本の顧客を尊重し、細心の注意を払ったきめ細かいサービスを提供してきました。私たちもこの姿勢を維持し、世界中のビジネスにおいても同様に取り組んでいきます。

 

加えて、異なる大陸間または異なる取引地域間でのダイレクトサービスの設計を試みていることも挙げたいと思います。主要港間でのダイレクトサービスが理想とはいえ、実際には港から港へとコンテナを海上輸送する場合、コンテナの積み替えが必要になることが多いわけですが、当社のサービスでは、シンガポールから日本へは週4便、日本からシンガポールへは週10便がダイレクト寄港しています。これは非常に重要なことです。

 

また、現代社会はデジタル化が進んでいますが、海運業界も同様です。IT技術が活用されており、当社も最新のITプラットフォームを持っています。データセンターはシンガポールにあり、このクラウドベースのシステムにより、私たちのオフィス、スタッフ、コンテナ船が共有しているデータには効率的にアクセスすることが可能になっています。さらに、人工知能(AI)、ビッグデータ、機械学習、ブロックチェーンなどを非常に重視しており、これらの新しいデジタル技術がより安全な運航、効率的な経営に役立つことを知っています。研究チームがシンガポールのイノベーション企業2社と協力して、新しいアイデアを出し、市場の新しいアイデアを試して、アプリケーションを開発し、世界中のビジネスニーズに対応できるようにしています。

 

最後に、当社には経験豊富なスタッフが多くいることも強調したいと思います。これも顧客を尊重し、サービスを提供するために非常に重要なことです。

 

―今後、上場については検討しているか?

ONEはシンガポールに事業運営会社本社を構え、日本の持株会社が所有する会社です。持株会社の株主は親会社3社です。上場は持株会社の決定事項ですが、上場予定はないと言ってよいでしょう。

 

―最後にAsiaX 読者にメッセージを。

We are servant of global trade, and wish to support your business as much as possible.(国際貿易の土台を支える存在として、皆様のビジネスに最大限貢献する事を目指します)

 

 

ジェレミー・ニクソン氏

 

1961年生まれ。英国出身。航海士としてキャリアをスタートし、その後カーディフ大学海事商学部卒業、1990年にウォーリック大学でMBAを取得(いずれも英国)。
ロンドン、シンガポールの海運会社を経て、2008年4月、日本郵船経営委員に就任。17年7月から現職。
座右の銘は “Treat your staff well, so they will treat your customer well.”
シンガポール在住歴11年。

 

 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.335(2018年7月1日発行)」に掲載されたものです(取材・写真 : 竹沢 総司)

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