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2018年5月1日

最終回 テクニカル指標は米国株式トレードの頼もしいパートナー

会社の給料もなかなか上がらないし、老後にちゃんと年金がもらえるのか心配……お金に関する不安は多くの人が抱えているはず。このコーナーではM&R Partnersの三方麻琴氏が、初心者の人にも分かりやすいよう資産運用のポイントを解説、 実際に利益を出すまでの手順についてレクチャーします。

シンガポールでの資産運用におすすめの方法である米国株式トレードについて、これまで12回にわたって三方さんに解説していただきましたが、今回はいよいよ最終回。米国株式トレードに役立つ、おすすめのテクニカル指標を紹介していただきます。

 

 

米国株式トレードに役立つテクニカル指標①
移動平均線(Moving Average Line)

 

AsiaX:移動平均線は、テクニカル分析の代表的な指標としてこれまでにも何度か登場しましたね。一定の期間の株価の平均値を線としてつなぎ合わせたもので、株価がどの水準にあるのかを確認するために使われる指標ということでした。

 

三方:移動平均線から、株価のトレンドが上昇しているのか、下降しているのか、それとも横ばい(ボックス相場)なのかがわかります。また、これまでの株価の変動のパターンなどと比べて、現在の株価が割高か割安かを判断するためにも使います。

 

AsiaX:株価データを提供しているサイトで移動平均線のテクニカル指標を見てみると、平均を取る期間として5日、20日、50日、150日などさまざまな日数を設定できるようですね。

 

三方:移動平均線の日数は、自分が行う投資の期間によって変えます。短期投資であれば短期の移動平均線、長期投資なら長期の移動平均線を使います。

 

また、日数の異なる移動平均線同士の位置関係からも、上昇トレンドか、あるいは下降トレンドかを判断できます。例えば、短期の移動平均線が、長期の移動平均線を上回ったタイミングは、上昇トレンドへの転換と判断でき、株の売買の判断材料のひとつになります。

 

AsiaX:移動平均線のおすすめの使い方はありますか。

 

三方:移動平均線は、上昇トレンドでは支持線(ある一定の期間の中での株価の下限値)、下降トレンドでは抵抗線(ある一定の期間の中での株価の上限値)になるケースが多くみられます。これも株価の予測のためには知っておくとよいでしょう。

 

ただし、株価が一定の価格間で停滞するボックス相場では、移動平均線はあまり役に立ちません。ボックス相場に入ったら、株価が抵抗線を上方向にブレイクしたかどうか、または支持線を下方向にブレイクしたかどうかに着目しましょう。

 

米国株式トレードに役立つテクニカル指標②  
MACD(マックディー)

 

三方:MACDは、平均を取る期間の異なる2つの指数平滑移動平均(新しいものほど比重が高くなるような平均)の差を用いた指標です。「Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散法)」が正式名称です。また、指数平滑移動平均はEMA(Exponential Moving Average)と呼ばれます。

 

AsiaX:なるほど。と言っても、なかなかすぐにはピンと来ないのですが……。MACDを使うとどういったことがわかるんですか?

 

三方:移動平均線と同様に、株価のトレンドと、その転換点(=売買ポイント)がわかります。MACDでは12日EMAと、26日EMAを用いるのが一般的です。またMACDラインは、9日単純移動平均線とセットで使われます。各線の位置関係で、株価の上昇・下降のトレンドを把握できます。

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