2017年9月29日
Q.海外赴任中に結婚。扶養にできる!?~要件を満たせば健康保険も国民年金も可能~
原則的に扶養にできます。健康保険は、従業員本人(被保険者)だけでなく、その従業員に養われている一定の家族についても、要件を満たせば保険給付の対象となります。この家族を被扶養者といい、被扶養者となるためには①被保険者の3親等内の親族であること(続柄で同居要件あり)②主として被保険者により生計を維持されていること、これらのいずれも満たす必要があります。そして②の『生計が維持されている』とは、被扶養者の年収が130万円(月収10万8,000円)未満でかつ、被保険者の年収の2分の1未満であること(同居のケース)が要件になっています。
お相手の方は結婚後に退職されるとのこと。健康保険の扶養は、今後将来に向かって被扶養者の収入がいくらぐらいになるのかという見方をしますので、彼女の収入がすでに130万円を超えているような場合であっても、結婚後に退職し、無収入であれば要件を満たしていることになるため、扶養にすることができます。ただし健康保険の扶養は、加入している健康保険組合によって取り扱いが大きく異なります。そのため、事前にお勤め先の担当者に確認してから進めた方が良いでしょう。ちなみに、配偶者であれば国民年金第3号被保険者にも該当するため、健康保険の扶養の手続きと一緒に手続きを行ってください。
社労士大槻オフィスシンガポール
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この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.326(2017年10月1日発行)」に掲載されたものです。