2017年1月17日
タカラトミー(TOMY SOUTHEAST ASIA PTE. LTD.)東南アジアのニーズ捉え商品開発 コンビニや書店などへの展開も
商品流通、視点を変えればいろいろなチャンス
シンガポールでは販路の拡大も図る。従来は玩具店などでの展開がメインだったが、近年ではコンビニエンスストアやガソリンスタンド、書店などでも玩具を取り扱うことが増えており、こうした店舗への流通も増やす。販売チャネルを増やすことで、同社製品への認知度を高めるとともに拡販につなげたい考えだ。
「玩具についてもシンガポールは成熟した市場と言えますが、視点を変えてこれまでと違った流通の方法を探っていけば、まだいろいろなところにチャンスがあります。そうしたチャンスを代理店とともに開拓していくことも当社のミッションです」。
島村氏は東南アジアでの事業方針についてこう語る。「当社は子供たちに夢を与えるという発想のもとで商品を開発しており、アジアでもそうした姿勢を大事にしたいと思っています。そのために、子供たちがどんな遊びをするのか、現地にいるわれわれがしっかり情報をキャッチして、商品開発につなげていきたい」。
日本で培ったキャラクタービジネスでの強みや、安全性の高い製品づくりなどに代表される豊富なノウハウを武器に、成長市場である東南アジアをさらに深耕する。
会社プロフィール
タカラトミーのシンガポール現地法人として、東南アジア各国での営業活動やマーケティングなどを担う。
TOMY SOUTHEAST ASIA PTE. LTD.
Unit 06-07A 51 Bras Basah Road Manulife Centre, Singapore 189554
TEL: 6265 5478
取材後記
日本の電子機器メーカー勤務を経て、1992年にタカラ(当時)に転職したという島村氏は、香港拠点に約4年務めた後、シンガポール現地法人の責任者に就任した。代理店を通じた海外でのビジネス展開は、前職とよく似ていると話す一方、「現職は製品の数が多く、さまざまな商品に接することができます」と仕事のやりがいについて語ってくれた。「おもちゃを買ってもらう一瞬は、子供にとって大事な思い出になります」と島村氏。その思い出づくりの一翼を担えることも、仕事のモチベーションにつながっているという。
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.317(2017年1月23日発行)」に掲載されたものです。