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健康相談

2017年1月1日

Q.健診で甲状腺機能の異常を指摘されました。 甲状腺の病気やその症状について教えてください。

甲状腺(thyroid)の機能異常

甲状腺は、喉ぼとけの下にある大きさ3~5センチ程度の蝶が羽を広げたような形をした臓器です。食物などに含まれるヨウ素(ヨード)をもとに、サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)の2種類の甲状腺ホルモンを作ります(T4やT3の数字はホルモンのヨウ素原子の個数を表す)。

 

甲状腺ホルモンは、全身の臓器の新陳代謝を促進し、熱を生じて体温を保ちます。また交感神経の働きを活発にして心臓の働きを高め、子供の骨の発育や脳の発達にも関わります。甲状腺ホルモンが不足すると全身の代謝が低下し(甲状腺機能低下症)、多すぎると代謝が過剰に高まり(甲状腺機能こうしん亢進症)、表にあるような様々な症状が生じます。

 

実は血液中の甲状腺ホルモンのほとんどはタンパク質に結合するためホルモンとしては作用せず、タンパク質に結合していない少数の甲状腺ホルモン(freeT4、freeT3)がホルモンとして全身の臓器に働きます。

 

甲状腺の働きを調節する甲状腺刺激ホルモン(TSH)が脳から分泌されるとその刺激を受けて甲状腺からホルモンが分泌されます。血液中の甲状腺ホルモンの濃度はTSHによって一定範囲内に保たれており、TSHの値が高い場合は甲状腺ホルモンが不足していることを示し、逆にTSHの値が低い場合は甲状腺ホルモンが過剰であることを示します。

 

健診では甲状腺機能検査としてTSH、freeT4やfreeT3を測定します。その際に症状はなく甲状腺ホルモンが正常範囲内でTSHが高値である「潜在性甲状腺機能低下症」や、逆に甲状腺ホルモンが正常範囲内でTSHが低値である「潜在性甲状腺機能亢進症」が見つかることがあります。

 

表のような症状が続く場合は甲状腺機能異常の疑いがあるので早めに受診しましょう。

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取材協力=日本メディカルケアー 医師・吉國  晋

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX vol.316(2017年1月1日発行)」に掲載されたものです。本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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