シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP在星日系企業のためのシンガポール&アジアビジネス必勝術

ビジネス特集

2016年9月21日

在星日系企業のためのシンガポール&アジアビジネス必勝術

~人事・組織課題から見る最新トレンド~

310web_mrjonathan_img_0379日系企業が日本で直面している人事課題については、高齢化が進み労働人口が減少していることもあり、「長時間労働の改善」「女性の活躍推進」「ゆとり世代の教育」といったキーワードがよく挙げられます。一方、外資系企業やシンガポール企業でも同様の問題を抱えているのでしょうか。今回は日本とシンガポールの文化や常識の狭間で揺らぐ在星日系企業のため、シンガポールの一日系企業であり両国の人事関連事情に精通しているRGFシンガポールのマネージング・ダイレクター、ジョナサン・ギルフォイル氏に、シンガポールを含むアジアにおける人事や組織づくりの最新トレンド、在星日系企業へのアドバイスについて伺いました。

 

-シンガポールやアジアの企業では近年、人事や組織改革においてどのような課題があるのでしょうか。

どの企業でもまず、社員にとって常に魅力的で、働き甲斐のある業務・職場環境であり続ける努力が必要です。そのために、人がその企業で働きたいと感じるような企業組織であること、そして優秀な役員、リーダー、社員も揃っていることが前提となります。キーとなるのは、国籍、年齢、性別などにとらわれず、多様な特性や価値観を持つ人材を積極的に活用し共存する「ダイバーシティ」という考え方です。特に「ジェネレーション・ダイバーシティ」と「ジェンダー・ダイバーシティ」に注力し、満足できる環境づくりに取り組んでいる企業が増えています。

●ジェネレーション・ダイバーシティとは?
ジェネレーションYと呼ばれる、小・中学校からインターネットやITなどが急速に発展する中で育った1980~1990年代生まれの世代と、インターネットが普及していなかった頃に育ち、情報収集の方法やコミュニケーションの取り方も現代と大きく異なっていた40代以上のシニア世代が、社会・企業で共存する環境のこと。
●ジェンダー・ダイバーシティとは?
男女の性別に関係なく社員一人ひとりの違いや個性を尊重し、個人が強みを発揮できる環境。特に、昨今では女性の活用により生産性を向上させて価値創造性を高めていくこと。

 

-そのような企業では、具体的にどのような取り組みが行われているのでしょうか。

ジェネレーション・ダイバーシティ、ジェンダー・ダイバーシティともに、効果的な取り組みを行う上で重要なポイントとなるのが、柔軟性を持つ働き方「フレキシビリティ」です。代表的な取り組みを挙げると、勤務時間にフレックスタイム制を導入したり、在宅勤務を許可したりするなど、あらゆる社員がフレキシビリティを持って仕事で高い成果を出して働く環境づくりを行っています。これによりIT・インターネットに強いジェネレーションY世代、および家族や子育てを行う女性が活躍の場を広げ、働くモチベーションを上げることができます。育児に関しては女性だけでなく、男性も参加できるよう、フレックスタイム制のほか育休制度なども導入したり、福利厚生面での手厚いサポートを行ったりする企業もあります。

 

310web_yoga
310web_sports
RGFシンガポールが先日開催した社内スポーツイベント時の様子。社員全員でヨガ、ズンバ、綱引きなどを行い、大いに盛り上がった。

 

-シンガポールやアジアの企業では近年、人事や組織改革においてどのような課題があるのでしょうか。

在シンガポール・アジアの日系企業の一番の足元の課題としては、当地の人材の価値観・人事制度が日本企業の“当たり前”と大きく異なっている点です。当地の相場に合わせた人材の採用・育成、および評価・報酬・労務の制度設計を行い、当地の優秀な人材の流出を防ぎ、長期的に「アジアで勝てる組織作りをすること」が課題であると感じています。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP在星日系企業のためのシンガポール&アジアビジネス必勝術