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星・見聞録

2016年4月4日

シンガポールのお酒事情

あのお酒が急成長……日本からのお酒の輸入状況

ビール
シンガポールの人々の間ではビールの人気が高く、日本のビールも多くのファンを得ています。過去5年の日本からのビールの輸入状況を見ると、特に2014年までの輸入量の増加は顕著で、2011年は輸入量が約200万リットルであったのに対し、2014年には300万リットルを突破しています(表3)。今ではアサヒやサントリー、キリンといった大手の企業の商品だけでなく、日本各地の地ビールも輸入されるようになり、クラフトビール専門店などでさまざまな種類の日本産ビールを見かけることも珍しくなくなりました。しかし2015年は260万リットル台という前年比13%の下落を見せ、ブームもひと段落してきた様相です。

 

日本酒
シンガポールでも近年、日本のお酒を楽しむ人が年々増加、日本酒がブームとなりつつあります。日本食レストランはもちろん、洋食の高級レストランやバーでも「SAKE」というカテゴリで種類豊富な日本酒がメニューに並ぶようになりました。日本人だけでなく、日本酒を楽しむシンガポール人や外国人の姿を見かけることも多くなってきました。過去5年間を振り返ると、2012年に東日本大震災の影響もあり落ち込んだ輸入量も2013年には回復し38万リットル、さらに2014年には40万リットルを突破しました(表4)。2015年もほぼ横ばいの輸入量を記録しています。日本の地方自治体、メーカーによるプロモーションも活発に行われており、今後も日本酒ブームはまだまだ続きそうです。

 

ワイン
日本からのお酒の輸入量全体から見るとワインの輸入量は少ないですが、年によってかなり変動が見られます(表4)。2011年の輸入量は約6,000リットルでしたが、翌2012年には1万8,885リットルへと3倍の急増。しかし2013年には再び急減し8,446リットルに。しかし2014年に1万2,570万リットルとなり、2015年も順調に推移しています。グラフには表示されていませんが、2014年と2015年とでスパークリングワインの輸入量を比べると、約22%の伸びを見せています。

 

ウイスキー・焼酎、その他
ウイスキーは近年一番動きのあったお酒と言えるでしょう。2011年に3万8,000リットルを超えた輸入量は、翌2012年には約5万リットル目前になり、ついに2013年には7万リットルを記録。その後も破竹の勢いで輸入量は増え、2015年には25万リットルを突破しました(表4)。前年比90%の大躍進です。この背景にはここ数年、日本のウイスキーが海外で国際的な賞を相次いで受賞するなど、日本産ウイスキーが世界的ブームになっていることが考えられます。

 

焼酎に関しては、単独の輸入量のデータがなく、ウイスキー、ブランデー、ウォッカなどを除いた蒸留酒の一部、という扱いになっています。2014年まで20万リットル台を推移していましたが、2015年は約17万リットル台にまで下降しています(表4)。

 

またグラフには表示されていませんが、梅酒や養命酒もシンガポールでは人気があり、お酒を扱っているスーパーなどで見つけることができます。

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