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法律相談

2006年7月17日

Q.シンガポールでの離婚に関して、離婚を考えている日本人女性Aさん(35歳)の質問にシンガポール人弁護士が回答するという形式で、2回に分けてご説明します。

シンガポールでの離婚(1)

Aさん

夫が浮気をしたので離婚したいと思っています。どうすればよいのでしょうか。

 

弁護士

まず日本人がシンガポールで離婚をすることができるかどうかは場合によって異なります。ご主人は日本人ですか?Aさんのビザの種類は?シンガポール在住は何年ですか?

 

Aさん

夫はシンガポール人です。私はシンガポール永住権を持っています。今年で結婚10年で7年前から現在までシンガポールに住んでいます。

 

弁護士

シンガポールの裁判所での離婚手続きが可能な事例ですね。逆に、少なくとも奥様が日本に居住していないと日本法に基づいた協議離婚にはならないので、シンガポール法での裁判離婚を進めます。裁判離婚では、法定の離婚原因を満たすことが必要で、浮気もそのひとつです。ご主人は浮気の事実を認めていますか?

 

Aさん

はい。浮気して悪かったと認めています。謝ってはいるのですが、他にもあって、ギャンブル好きで最近酒癖も悪くなり、子供もそれほどかわいがってくれなくて、あまり家庭的ではありません。いろいろ考えましたが、やはり私は離婚したいのです。

 

弁護士

ご主人の浮気について何か具体的な証拠はありますか?

 

Aさん

実は1ヶ月ほど前に怪しいと思って探偵に頼んでいて、夫と愛人がホテルから出てくるところや一緒に食事をしている写真があります。

 

弁護士

ご主人も認めているようですので離婚原因は比較的争いのない事例と考えられます。浮気を原因として主張する場合相手の女性との肉体関係があることの証拠が必要ですので探偵の写真を見せて下さい。また、浮気以外にもご主人の態度が不合理で結婚生活を継続するのに耐え難いこと(unreasonable behaviour)を原因とする離婚も可能と考えられますので、浮気の証拠が十分でない場合はそちらの離婚原因の主張を考えましょう。

 

Aさん

裁判はどのような手続きになるのですか

 

弁護士

大まかに2つの段階に分かれます。まず裁判官が離婚原因を満たすかどうか審理する第一段階があります。ここで離婚原因があると判断される場合はDecree Nisiという判決が下されます。これはいわば暫定判決で、その次の段階に進んで離婚確定の判決(Decree Nisi Absolute)を得る必要がありあます。第二段階では、財産分与、生活費、子の養育費、その他離婚の条件を決めます。その後離婚確定の判決をもって離婚が正式に成立します。これら手続きを進めていく第一歩として、離婚原因の審理を始めるための訴状とAさんのAffidavit(アフィデビット)を作成しましょう。

 

Aさん

Affidavitって何ですか。

 

弁護士

日本語訳では宣誓供述書等とされますが、事実関係について述べられた文書のことです。Aさんのお話を聞き弁護士が仕上げていきます。第一段階の宣誓供述書では、例えばAさんが離婚したいと思っていること、理由は夫の浮気であること、浮気の具体的内容などです。事実に相違ないことをAさんが宣誓し署名して裁判所へ提出し、これを参考にして裁判官が審理します。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.078(2006年07月17日発行)」に掲載されたものです。

本記事はは一般情報を提供するための資料にすぎず具体的な法的助言を与えるものではありません。個別事例での結論については弁護士の助言を得ることを前提としており、本情報のみに依拠しても一切の責任を負いません。

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