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2006年3月6日

Q.バイオメトリクス認証(生体認証)とは?

バイオメトリクス認証(生体認証)

最近、シンガポールをはじめとした一部の国では、人であることが識別可能な生体情報(指紋、掌紋、虹彩など)を記録したICチップが組み込まれているパスポートが実証実験されています。指紋読取装置など、専用の機械で読み取ったデータとICチップに記録されているデータを照合し、所有者自身であるかどうかを確認するしくみです。顔写真のみによる確認では誤認が生じること、また紙媒体のパスポートでは偽造が避けられないことから、同時多発テロを契機に、パスポートの電子化に対する流れが急速に高まってきています。日本のパスポートも2006年3月以降から発行する予定となっております。こうした生体情報による本人認証技術である「バイオメトリクス認証(生体認証)」についてご説明します。

 

身体的な特徴や、身体的な特性など、個人に固有の情報を利用して、本人の確認を行う認証方式のことを言います。身体的な特徴として使われるものには、指紋、掌紋、手形、手の甲の静脈、虹彩、顔、音声などが代表的なものとしてあげられ、これらの特徴や特性は、いずれも長期間にわたって変化しにくく、類似する特徴・特性を持つ第三者が皆無か、きわめて少ないという大きな利点があります。

 

バイオメトリクス認証は、現在、広く使われている暗証番号やパスワードに比べ、原理的に「なりすまし」しにくい方法で、ネットワークを介しての商取引やサービスの利用が盛んに行われる時代を迎え、セキュリティに対する認識も深まり、バイオメトリクスによる個人認証技術にますます注目が集まっています。

 

  1. 指紋認証システム
    指紋によって個人の認証を行う技術及びそのシステムがそのひとつです。あらかじめ登録された指紋パターンと、小型専用スキャナで読み込まれた指紋パターンを照合する仕組みです。コンピュータ・ネットワークの発展とともにセキュリティの確保が社会的な課題となっていますが、特定個人を確認する手段のひとつとして活用が広がっています。たとえば、ネットワークへのログオンや電子決裁時の認証はもちろん、タイムレコーダやオートロックドアシステムにも応用されており、すでに多くの企業や一般家庭でも利用するケースが見られ、簡易的なものであればパソコンショップ等でも安価で入手できます
  2. 指や手の甲による静脈認証システム
    指や手の甲による静脈パターンで本人認証を行う技術、またはそのシステムです。人体に害のない近赤外線を使用して、指の血液中のヘモグロビンを撮影・画像処理して判別します。生体内部の静脈パターンを使用しているため、指紋や虹彩などに比べ偽造や改ざんが困難であるという特徴を持っています。また指紋認証よりも誤作動確率が低く、精度の高いセキュリティを実現できるため、入退出システムやPCのログオン認証に使われるほか、銀行ATMなどのキャッシュカードに、また車の盗難防止策として車両のドア施錠にも使われようとしています。今後も幅広い分野で利用できることが期待されています。
  3. その他の認証
    よく実証実験や開発メーカーの発表で見られるのは、あらかじめICチップなどに記憶された顔写真データ、音声データなどを照合し本人認証する技術です。但し、顔写真の場合は、いろいろな角度による顔写真データと比較することから、その照合するスピードと精度が問われており、現在は貼付されている写真偽造防止に利用されています。音声データ認証は、いろいろなサービスが可能な携帯電話などの分野において、利用されようとしています。今後、メーカーによる技術開発が期待されています。

 

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この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.069(2006年03月06日発行)」に掲載されたものです。
取材協力=ASIAN PARTNERS
本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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