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健康相談

2014年5月19日

Q.腰が痛い時に何日も寝て安静にするのはかえって良くない、というのは本当でしょうか?

腰痛治療・対策の最新事情

多くの人は腰痛の経験があるかと思います。そしてその中には、ぎっくり腰やヘルニアなどと言われたことがある人もいるかもしれませんね。最近では、腰痛に関して以前より研究が進んでいます。今回は腰痛に関する最新事情の一部をご紹介します。

 

 まず腰痛とは、病気の名前ではなく症状の総称です。腰痛がある時は「とりあえず安静」と思っていませんか?以前は、腰痛の際には安静にして一週間ぐらい休めと言われた方々が多かったのではないでしょうか。

 

 確かに伝統的にはそう言われていますが、明らかな原因疾患のない、つまり神経痛を伴う椎間板ヘルニアや、腰椎の腫瘍や感染、骨折などではない一般的な腰痛に対しては、今や予防法、そして治療法としても世界的に「安静」は勧められていません!また、急性腰痛には安静が良いという科学的根拠はなく、患者さんにできる限り早く元の状態に復帰するように勧めるのが良いと言われています。安静を保ちすぎるとかえってその後の経過がよくない事が分かっており、仕事を含む普段の活動をできる範囲内で維持したほうが望ましいとされているのです。

 

 実際に、安静を指導された方が「ぎっくり腰」を再発するリスクは非常に高く、慢性化する傾向のあることが確認されています。もし痛くて動けないほどでしたら適度な安静は必要となりますが、長くても3日以上安静を保つことは避けましょう。つまり、安静にする期間はできるだけ最小限にしたのち、専門家からの適正な姿勢指導や適切な治療をしてもらうのが最適です。

 

 さらに腰痛対策に関しては、姿勢を見直し、腰に負担がかからないように各種動作への対策を行うと共に、心理的ストレス対策を並行して行う事もポイントになります。

 

「心配し過ぎは要注意!」

 

 腰痛と上手に付き合うためには、楽観的で前向きに過ごす事も大事と考えられています。実際に、腰痛に対して強い恐怖心を抱き、それに伴い過剰に活動制限をすることは、かえって腰痛の予防や回復に好ましくないということが、多くの研究結果からわかってきました。

 

 ストレスが腰痛を引き起こす一つの要因であることは先に述べましたが、ストレスや負担感が強いと過度に筋肉が収縮し、椎間板への負担が増える事も研究によって証明されています。過度な心的ストレスを感じることによって、ぎっくり腰を引き起こす危険性も高まるのです。つまり「腰への負担軽減」、「心理的・社会的なストレス」への対策と考察が、腰痛予防のためには重要であるのかもしれません。

 

 そこで腰の強化とストレス発散のためにお勧めなのが、ウォーキングなど有酸素運動です。習慣的に行うことが重要ですが、仕事の合間や移動中などに意識して歩くのはいかがでしょうか?有酸素運動が腰痛とストレスに効果的であるということは研究でも明らかになっています。ちょっとしたウォーキングを無理なく習慣づけることで、腰痛のリスクを減らしていきましょう!

 

 最後に、近頃では骨盤部、特に仙腸関節部を原因とする腰痛を発症した方々が多くなっています。特に産後などは動きが悪かったり、歪みや緩みなども起こりやすいので、通院の際には腰椎部だけではなく、骨盤を含む仙腸関節の問題を診察・治療してもらうのも良いでしょう。

 

 そうした診察を受けるには、腰椎・仙腸関節部・骨盤部を考慮しながら治療のできる脊椎マニュピュレーション治療(カイロプラクティック治療やマッケンジー法など)も有効です。これらの治療は、脊椎専門医や理学療法士の採用している各種治療手技よりも、多くの有効性を示す研究例がアメリカなどで報告されています。腰痛治療ガイドラインでも推奨されていますが、いずれも最近解ってきた腰痛事情の一部ですので、詳しくは当医院の医師もしくは、専門教育を受けたカイロプラクター(D.C.)などに相談してください。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.257(2014年05月19日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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