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健康相談

2013年3月4日

Q.健診で眼圧が高いと言われました。どのようにしたらいいのでしょうか?

緑内障(glaucoma)について

眼圧とは、眼球の内側から外側に向けてかかる圧力のことで、眼圧によって眼球は球状に保たれています。眼圧が上がる最大の原因は、角膜と虹彩(茶目)の間を満たしている房水という液体の流れが悪くなることです。房水は常に新しく作られて排出されていますが、その排出がうまくいかなくなると房水の量が増え、眼圧が上がります。眼圧が上がると眼球の奥にある視神経が圧迫されて障害されやすくなり、視野が欠けてきます。この病気を緑内障(glaucoma)と言います。

 

日本の調査では40歳以上の約20人に1人が緑内障を発症していますが、その内約9割の人が緑内障を発症していることに気づいていませんでした。しかし、緑内障は放置しておくと失明する危険があり、現在、緑内障は糖尿病性網膜症とともに日本の成人が途中で失明する最大の原因です。

 

緑内障の症状:緑内障の初期では視野の中心からやや外れたところに見えない場所(暗点)が出現し、進行すると見える範囲(視野)がだんだん狭くなります。ただ、日常生活では両目で物を見ますし、多くの場合は緑内障の進行は緩やかなので、初めは視野障害に気づかないことがほとんどです。しかし、緑内障の進行は常に一方通行であり、治療は緑内障の進行を抑えるだけで、失われた視野や視力を改善することはできません。よって緑内障の悪化を防ぐためには、早期発見が何よりも大切です。

 

また、眼圧が急激に著しく上昇する急性緑内障発作では、眼痛、充血、眼のかすみのほか、頭痛や吐き気を生じることもあります。このような症状が出た場合は、急速に視野が悪化する危険があるため、すぐに治療を受ける必要があります。

 

緑内障の検査:主な検査は以下の3つです。

 

  1. 眼圧検査:角膜に眼圧計を接触させたり、空気を当てるなどの方法で眼圧を測定します。日本人の眼圧の正常値は10~20mmHgですが、眼圧には個人差があり、もともと健康な状態での眼圧が低い場合、眼圧が上昇しても正常値の範囲内であれば異常とは判断されません。また、眼圧は一日の中でも変動するため、眼圧が低い時間に眼圧検査を受けた場合、眼圧の上昇が見逃される危険があります。なお日本人の緑内障は、眼圧が正常範囲内でも起こる「正常眼圧緑内障」が大部分を占めます。
  2. 眼底検査:カメラなどを用いて眼底の様子を撮影します。特に視神経が集まっている視神経乳頭という部位の状態を調べます。緑内障のある人は視神経が障害されるために視神経乳頭のくぼみ(陥凹)が拡大し、視神経乳頭の直径と陥凹径の比(cup/disc ratio)が、緑内障では正常よりも大きくなります。
  3. 視野検査:自動視野計などを用いて視野の範囲や感度を調べます。

 

緑内障の発症は年齢とともに増加しますので、40歳を過ぎたら毎年検査を受けましょう。また、緑内障を発症した家族がいる場合や糖尿病や高血圧による動脈硬化などで血液の循環の悪い人、長期間ステロイド治療を受けている人は緑内障を生じる危険が高くなります。中等度以上の近視がある場合は緑内障の進行が速くなりやすい傾向があります。これらに当てはまる人は特に早期発見を心がけましょう。

 

当院では定期健診で眼圧検査と眼底検査を行っています。これらの検査で緑内障が疑われる場合は、グレニーグルス病院の眼科専門医に紹介して視野検査などの検査や治療を行っています。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.229(2013年03月04日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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