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健康相談

2010年2月1日

Q.以前けがをして傷を縫ってもらった時に、抜糸まで傷を濡らさないようにと言われました。でも、先日けがをして傷を縫ってもらった時には、水道水で洗ってもいいと言われました。どうしたらいいのですか?

傷の処置――早くきれいに治すには

傷の処置と言えば、みなさんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか?消毒をして、薬を塗って、濡らさないようにして……。昔は、傷の処置として正しいとされていたことが、現在ではかえって傷の治りを遅らせたり、傷がきれいに治ることを妨げたりすることが分かってきました。

傷が少しでも早く、きれいに治るための要点を挙げてみました。

 

  1. 傷が汚れていれば、水道水でよく傷を洗って下さい。多少の出血がある場合でも、とりあえず洗って下さい。水道水は完全な滅菌水ではありませんが、傷に汚いものがくっついているよりは、水道水で傷を洗ってできるだけ異物を取り除いた方が、ずっといいことなのです。すぐに傷を洗うことで、傷が膿んだりすることを防ぐのに役立ち、傷がきれいに治ることにつながります。
    また、土や砂などで傷の汚れがひどい場合は、破傷風の予防のために破傷風トキソイドの注射をされることをお勧めします。
  2. 勢いよく出血がある時は、滅菌されたガーゼなどがなくとも、とりあえず身近にあるハンカチ、タオルなどで、直接傷を押さえて下さい。出血をしている部分よりも心臓に近いところを強く縛って止める方法もありますが、勧められません。この方法で動脈の流れを止めることは難しく、静脈がうっ血してかえって出血することがあります。採血や静脈注射をする時に、腕をしばって静脈を浮き立たせることを思い出していただければその理屈は分かると思います。
  3. 傷には何もつけずに医療機関を受診されることをお勧めします。特に色の濃いものが傷に塗ってあると、傷の状態を正しく判定することが難しくなります。また、軟膏類が塗ってあると傷から異物を洗い流しにくくなります。
  4. 消毒のしすぎは逆効果です。意外に思われるかもしれませんが、消毒は確かに皮膚の殺菌効果はありますが、傷を治そうとする働きも悪くしてしまいます。傷の表面を水道水で洗い流すだけのほうが、多くの場合早くきれいに治ります。縫ってある傷でも、表面が汚くなれば水道水で洗ったほうが良いです。傷が膿みやすい方は消毒よりも抗生物質の投与が必要です。
  5. 傷を乾燥させないようにしましょう。これも意外に思われる方が多いかもしれません。傷は乾燥して治すのではなく、治ると乾燥するのです。傷を乾燥させると皮膚を再生しようとしている組織が死んでしまい、傷が治りにくくなります。食品用のラップで傷を覆うことも有効で、最近では床ずれの治療でもよく使われています。

 

とにかく傷の汚れや出血が多い場合には、すみやかに医療機関を受診されることをお勧めします。

発行

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.161(2010年02月01日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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