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健康相談

2008年5月19日

Q.人よりも頻繁にトイレに行きたくなるのですが、排尿後もすっきりしない感じが残ります。膀胱炎を疑った方が良いのでしょうか?

膀胱炎について

がまんしづらい尿意が一日に何度もあったり、排尿時や排尿後の痛みはありませんか?

 

排尿後もまだ尿が出し切れていない感じや、下腹部の痛みや違和感はないですか?

 

尿がにごっていたり、血液が混じっていませんか?

これらは、膀胱炎、特に細菌によって引き起こされる急性膀胱炎でよくみられる症状です。細菌以外の原因で起こる膀胱炎もありますが、急性膀胱炎を単に膀胱炎と呼ぶことが多いようです。今回は、急性膀胱炎(以下膀胱炎)についてお話しします。

 

膀胱炎は、よく見られる感染症ですが、悪化すると腎臓にまで感染が広がることもあるので油断は禁物です。膀胱炎の原因は尿の出口から入り込む細菌です。尿の出口は便の出口に近く、ふだんから細菌が入りこみやすいのです。健康であれば、尿の出口近くに細菌があっても、からだの免疫の働きのおかげで細菌をやっつけることができ、感染を起こすことはあまりありません。しかし、過労や風邪または無理なダイエットなどで体力が落ちていると、細菌が尿道(尿の通り道)を伝わって膀胱内に入り、膀胱内で細菌が増えて膀胱炎を起こしてしまいます。

 

膀胱炎は、体の構造のちがいにより女性に多くみられます。というのは、男性の尿道は14~20㎝と長いのに対し、女性の尿道は3~5㎝と短く、女性は膀胱内に細菌が入りやすいからです。生理時のナプキン使用による細菌の増殖や性行為によって尿道口粘膜が傷つきやすいことも女性の膀胱炎の原因になります。それに女性の場合、妊娠中や子宮下垂などがあると、排尿しても膀胱を空にすることができずに、膀胱炎になることがあります。また、避妊用ペッサリーの使用で、膣内の通常みられる細菌を減らし、逆に膀胱炎の原因となる細菌を増やしてしまい膀胱炎になることがあります。男性は、膀胱炎は少ないですが、尿道から細菌が入ると尿道の途中にある前立腺に感染を起こし、そこから膀胱に感染が広がり膀胱炎となることが多いようです。

 

膀胱炎では、尿中に細菌が見られたり、白血球や赤血球が多く混じっていることがあります。気になる症状があれば早めに医療機関を受診し尿検査を受けられることをお勧めします。尿検査を受けられる場合は、陰部の細菌などが混じらないように、最初に出てくる尿は取らずに途中の尿だけを取ることが大切です。

 

膀胱炎を治すには、抗生物質を内服し細菌をやっつけ、水分を十分に摂り膀胱内の細菌を洗い流します。女性の場合で軽症であれば1~3日間抗生物質を服用することで、症状がおさまりますが、感染が長引く場合は7~10日間服用します。年に3回以上膀胱炎を起こす人には低用量の抗生物質を継続的に服用する方法も予防には有効とされています。男性は、前立腺炎が治らなければ膀胱炎を再発することが多く、抗生物質も10~14日間服用せざるをえないことがあり、治療は女性より長期間にわたることがあります。

 

膀胱炎の予防には、ふだんから排尿をがまんせず、こまめに排尿することが大切です。性交後の早めの排尿も膀胱炎の予防に有効です。また興味深い事に、クランベリージュースをコップ一杯(250ml)、一日三回飲むこと、またはクランベリーのサプリメントを内服することが、膀胱炎の予防に有効であることが実証されています。クランベリーに含まれるキナ酸が、体内で馬尿酸という酸に変わり、尿を酸性にします。尿が酸性になるので、酸に弱い細菌が膀胱内で増えないのです。またクランベリーは、赤ワインで話題になったポリフェノールも含んでおり、細菌が集まったり尿道に細菌が付着することを防止すると言われています。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.122(2008年05月19日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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