2015年11月2日
シンガポールで「東急ハンズ」を展開 暮らしにヒントと日本らしさを提案
TOKYU HANDS SINGAPORE PTE. LTD.
東急ハンズが昨年9月にジュロンイースト店、11月にオーチャード店をオープンして約1年。直
営店としては上海に続く海外店舗となったシンガポールの2店は好評を博し、すでにシンガポーリアンのライフスタイルに浸透しているようだ。
TOKYU HANDS SINGAPORE PTE. LTD.のマネージャーを務める古牧拓也さんは東急ハンズの特長として次のような点を挙げ、「お客様にとっての『ヒント・マーケット』でありたい」と話す。
「文房具、化粧品、日用雑貨、アクセサリーなどほかの店にはない豊富なバリエーションが東急ハンズの強みです。取扱い点数は2万点に及び、当社がこだわりを持って選んだ良質な商品が揃っています。モノを売るだけでなく、お客さまがハンズでヒントを見つけ、くらしを創りだせるような店でありたい。例えば、商品の説明を英語で書いたPOPを売り場で使っているのも、シンガポールのほかの店ではあまり見られない特長だと思います」。
店を訪れるのはシンガポール人をはじめ、近隣諸国からの旅行者も多い。
「シンガポール人のお客様は、日本の東急ハンズに行ったことがあるという方が多い。フロアの内装などは日本の店舗と同じようにしており、日本の東急ハンズに来たような雰囲気で買い物を楽しんでいただきたいと思っています」。
現地のニーズをつかむと同時に日本らしさあるアイテムを揃える
シンガポールの店舗で扱っているアイテムは、日本で実績がある商品やオープンに先立ってポップアップストアを出店した際の当地の反応を基に選ばれている。
「シンガポールでポップアップストアを出店した際に反響が大きかった、シャワーの水質を変えるシャワー・ヘッドや、洗顔用のブラシは今も支持をいただいています」。
フロアには目立つ場所に特設コーナーが設けられており、あかすりやせっけん、シャンプーなどにこだわった入浴用品やハロウィン用のアイテムといったように、毎月違うテーマに沿った品物が紹介される。また、風鈴のような日本の季節感を届ける品物も含まれており、中でも蚊取り線香は人気だったという。
そして海外店舗ならではのコーナーとして「THE JAPAN DIFFERENCE」があり、日本ならではの歴史を持つ技術によってつくられた商品を紹介する。優れたデザインと機能、そしてユニークな発想から生まれたアイテムは、日本人も思わず足を止めて見入ってしまう。
「より多くの人に東急ハンズを知ってもらうために、日本でもおなじみのバーゲンセール『ハンズメッセ』をシンガポール店でも期間限定で開催しています。シンガポールでしっかりとした基盤をつくることが今の目標です」。
会社プロフィール
日用品、工芸品、工具、素材、各種部品にいたるまで生活を豊かにする商品を揃える「東急ハンズ」および個性的なコスメや文房具を扱う「ハンズビー(hands be)」を展開する。
日本国内に東急ハンズは37店、ハンズビー店は23店、海外には上海、シンガポールに直営店がある(2015年10月現在)。本社は東京都新宿区。
TOKYU HANDS SINGAPORE PTE. LTD.
3 Gateway Drive #01- 36/37 Westgate
Singapore 608532
Tel: 6710-5505
www.tokyu-hands.com.sg
取材後記
古牧さんは静岡出身。学生時代に米国ニューヨークに留学した経験があり、そのころから街歩きが趣味だそうです。「ニューヨークはまさに人種のるつぼで、エリアによって雰囲気が変わるので楽しい。ブロードウェイでミュージカルの当日券を買って観に行ったりしました」。
スカッシュも趣味で同僚とプレー。「中学時代からやっていたテニスもしたいのですが、今は専らスカッシュですね。スカッシュはテニスよりも反射神経が必要だと思います」。
好きな言葉は「準備がすべて」。「即断即決」。