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嶋津良智の「リーダーにつける薬」

2013年7月1日

リーダーに必要な「善」の心

今回のお話しは日本人として読み進めてください(笑)。
私は自著にも何回か書いていますが、赤信号を渡らないと決めています。皆さんは49:51の法則というのをご存知でしょうか?これは、心の中のことは大体51:49くらいのところで勝負が付いていることが多いという話です。

 
最近の企業不祥事に始まり個人の不正や事件など、いつの時代も企業の不祥事は耐えませんが、事件の関係者は、始めから悪いことをしようと思ってしている人はまれではないでしょうか。つまり不祥事を起こす人でも、最初から悪い心が100でよい心が0というわけではなく、おそらく悪い心が51で、良い心が49のギリギリのところで迷っての結果ではないでしょうか。

 

人間は善の道を求める心が欠けると、すぐに悪い心がはびこってしまいます。そういう弱い生き物だからこそ、常に悪い心がはびこらないように良い心を鍛え上げておく必要があるのです。

 
そこで、私は「善」の心を養う自分への訓練として赤信号は渡らないと決めています。今度皆さんも信号で観察をしてみてください。車の通りの少ない信号、狭い道の信号、何でこんなところに信号があるのか分からないような信号では、ほとんどの方が信号無視して渡っています。挙句の果てにせっかくちゃんとルールを守って待っていた方でさえ、誰かが信号無視をして渡ったのをいいことに、人に流されて悪の心がはびこってしまい、後を追うように渡ってしまう。非常に残念なことです。

 
リーダーたるものは人に流されず、自ら流れを作れる存在でなければなりません。人に流されてしまう人は周りの流れが止まってしまうとその人も止まってしまいます。しかし、自ら流れを作れる人は、周りの流れが止まっても、流れ続けることができるわけです。要するに、正しいことを貫く信念と間違いを正す勇気が必要なのです。そんな背景から私は赤信号を渡らないことにより、自分の心に「善」の心が常に宿るように鍛えています。

 

 

実はそれだけでなく、他にもあと2つ理由があります。それは、私にもかわいい息子がいます。自分の子供だけでなく世の中の子供たちは、これからの世の中を背負う社会の大切な宝です。大人が信号無視をしているのを見て、それをマネして車が来ないのをいいことに、信号無視をして交通事故にでもあったら――考えるだけでゾッとしてしまいます。そういった意味で、子供の見本となる大人でありたいということが2つ目の理由です。
3つ目の理由は、単純に、信号くらいきちっと守る余裕のある人生を送りたいということです。

 

 

皆さんは普段から「善」の心を養っていますか?普段どんな訓練をしていますか?

文=嶋津良智(しまづよしのり)


株式会社リーダーズアカデミー
代表、シンガポール在住。
2度の株式上場体験を活かし、日本・シンガポールを始め、アジアを中心に経営コンサルとして活動。世界9ヵ国12都市でチャリティーセミナー実施。
最強の部下を育成し、最強の組織を作る、業績向上のための独自プログラム『上司学』が好評を博す。著書7冊執筆、韓国・台湾でも翻訳されている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.237(2013年07月01日発行)」に掲載されたものです。

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