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嶋津良智の「リーダーにつける薬」

2014年3月3日

成果を「出せている人」と「出せていない人」の決定的な違い

成果を「出せている人」と「出せていない人」は努力の量が違うといってしまえばそれまでですが、その違いを見つけたくなりました。せっかくの機会なので、自分の振り返りも含めて、偉そうに1つお話をしたいと思います(笑)。

 

 

いろいろ観察をしてみましたが、やはり、1つ決定的な違いを見つけました。それは、「行動力の差」です。

 

 

本当に周りを見ていて、「やる」と決めたことや「やらなければいけないこと」に対する行動力が鈍くて、とてもイライラすることがあります。「怒らない技術」という本を書くにあたり「怒り」について研究する前は、そのイライラをいつも爆発させていました(汗)。

 

 

もともとせっかちだというのもありますが、すぐに動けるような電話一本、メール一通ですら動かない人がいると、本当にイライラしていました。

 

 

それに比べて、仕事のできる人は、決めたことや、やらなければならないことは、すぐに動く。要するに必ず行動に移し、そして早い、と言うことです。一緒に仕事をしてとても気持ちがよく、楽なパターンですね(笑)。

 

 

経営も一緒で、私は企業セミナーで「企業の戦略の実行度は何%かご存知ですか?」と言う質問をします。実は「10%」しかないそうです。要するに決めたことが10個あったとしたら実際は1つしか実行されないということです。

 

 

「差別化」という言葉があります。商品やサービスで差別化を図ることも大切ですが、私は最近それ以上にこの「実行率」を上げることが他社との最大の差別化につながると思ってやみません。実行率を20%に上げただけでも平均的企業より行動量が2倍になるということですからね。

 

 

目標を立てることが成果を変えるのではなく、学ぶことが成果を変えるのでもありません。戦略を立てることが成果を変えるのでもなければ、ミーティングが成果を変えるのでもありません。「行動することが成果を変える」のです。

 

 

この大原則に基づき、一度自分や自分の会社の行動の実行率を見直してみてはいかがでしょうか。

文=嶋津良智(しまづよしのり)


株式会社リーダーズアカデミー
代表、シンガポール在住。
2度の株式上場体験を活かし、日本・シンガポールを始め、アジアを中心に経営コンサルとして活動。世界9ヵ国12都市でチャリティーセミナー実施。
最強の部下を育成し、最強の組織を作る、業績向上のための独自プログラム『上司学』が好評を博す。著書7冊執筆、韓国・台湾でも翻訳されている。

 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.252(2014年03月03日発行)」に掲載されたものです。

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