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シンガポール経済分析

2005年3月7日

シンガポールの財政収支

シンガポールの2005年度(2005年4月~2006年3月)の政府予算には、個人所得税率を2年かけて引き下げることが盛り込まれた。シンガポール政府は国際競争力を増すために、法人税・個人所得税とも引き下げてきており、最近では法人税率引き下げが先行していた。個人所得税の最高税率は現在22%。これが2006年度(=2005年の所得分)から21%、2007年度には20%になる。2005年度の個人所得税額は2004年が好景気だったこともあり44億S$と前年比13%程度増加する見込み。

 

 

シンガポールの財政運営

計算式 実績
2003
改定値
2004
予算
2005
04~05
伸び(%)
(1) 歳入 253.1 278.1 288.5 3.7 Operating revenue
法人税 64.1 77.1 79.1 2.6 Corporate income tax
個人所得税 38.6 39.3 44.4 13.1 Personal income tax
(2) 歳出 285.0 292.2 296.8 1.6 Total expenditure
経常支出 199.9 204.9 216.8 5.8 Operating expenditure
開発支出 85.1 87.4 80.0 -8.5 Development expenditure
(3) 基礎的財政収支 (1)ー(2) -31.8 -14.1 -8.3 Primary surplus/deficit
(4) 特別移転収支 6.0 17.1 8.2 Special transfer
(5) 投資収益貢献 19.0 26.8 18.6 Net investment income contribution
(6) 財政収支 (3)ー(4)+(5) -18.9 -4.4 2.1 Overall budget surplus/deficit

(出所)各種発表よりUFJ銀行作成

シンガポールの財政事情を見ると、歳入(1)から歳出(2)を引いた基礎的財政収支は赤字だが、赤字幅は縮小傾向にある。この赤字をカバーしているのが、投資収益貢献(5)。シンガポール政府が自らの資金を投資運用して、その収益で最近の税収の不足分をカバーし、財政を健全に運営するという構造になっている。2005年度の予算では財政収支(6)は2.1億S$の黒字に転じる計画である。

 
なお、愛煙家の方に痛かったタバコ税20%の値上げ分は、税収増に貢献する。(タバコ税収:2004年度改定見込み値7.9億S$⇒2005年予算9.4億S$[+1.5億S$])

協力=UFJ銀行シンガポール支店
文=経済調査班 北村広明

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.034(2005年03月07日発行)」に掲載されたものです。

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