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シンガポール経済分析

2005年5月2日

シンガポールの賃上げ動向

シンガポール賃金上昇推移

(出所)シンガポール人材省「Labour Market 20047」よりUFJ銀行作成

シンガポール経済は昨年8.4%の高成長を達成。このため失業率も近年では最悪だった2003年9月5.5%から2004年12月には3.7%に低下し大幅に改善した。シンガポール人材省が公表している企業の名目賃上げ率を見ると、SARS(新型急性肺炎)が生じて航空・ホテル・レストラン業を中心に経済活動が停滞した2002年の0.8%を底に徐々に上昇し2003年1.7%、2004年には3.6%伸びている。名目賃上げ率から消費者物価上昇率分を差し引いた実質賃金の上昇率も緩やかに上昇しており2004年は1.9%となった。

 

シンガポールでは今年に入って景気は減速傾向で推移しているが、雇用環境改善を踏まえて、今年の賃上げ率は昨年より少し高めにする企業が多いと考えられる。一方、消費者物価上昇率は低下してきており、2月には前年比で横ばいとなっている。今年の消費者物価上昇率は0~1%と見られるので、名目ベースの平均賃上げ率は微増になる可能性が高いだろう。所得環境の改善はシンガポールの消費を下支えする。なお、2004年の労働生産性は製造業では向上し、建設業と不動産業では低下している。

 

協力=UFJ銀行シンガポール支店
文=経済調査班 北村広明

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.042(2005年05月02日発行)」に掲載されたものです。

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