シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXビジネスTOP第2回:会社設立実務

シンガポール事業手引書

2012年8月20日

第2回:会社設立実務

前回は事業形態の選択についてご紹介しましたが、今回は一般的な事業形態であるPrivate companyの設立の際の留意点をご紹介します。

 

 

事業開始のためには会社設立以外にも各種準備が必要ですが、会社設立自体はACRAへの書類提出、登録料金納付と設立認可によることになります。

 

 

基本的にシンガポールにおける会社設立手続はすべてオンラインで行われ、ACRAの承認手続も短期間(日本は約1~2週間、シンガポールは最短で約2日)で終了するため、他国、特に日本と比べると会社設立が効率的かつ迅速です。また、各種登録料金が安価(日本:登録免許税等20万円以上 シンガポール:会社登録料金SGD300 それぞれ専門家報酬は除く)であることもシンガポールでの会社設立を容易にしています。

 

 

実際の会社設立作業は弊社のような会計事務所等に依頼するのが一般的ですが、依頼の際には以下のような事項を決定しておく必要があります。

 

 

会社名、事業目的:

パートナーシップ等、別の事業体を連想させる名称や、テマセク等、一定の名称等についてはその使用が制限されます。また、事業の種類によっては事業の認可が必要な場合もあります。

 

 

払込資本金額:

形式的には1ドルで会社設立が可能ですが、事業開始後の運転資金確保のため、設立後に増資をするのが一般的です。また、税務上の欠損金の繰越要件や日本のタックスヘイブン対策税制、租税条約の適用要件など、場合によっては各種検討が必要になる場合もあります。

 

 

発起人、設立後の株主、取締役、カンパニーセクレタリー:

会社が成長するにつれて、事業開始当初には想定していなかった事態が発生するのが通常です。特に「議決権を有する株主を誰にするか」については後々問題にならないよう設立当初から細心の注意を払う必要があります。

 

 

事業年度:

グループ会社間の欠損金振替制度の利用、納税のタイミング、親会社の連結決算、従業員の宗教上の休暇等、各種考慮が必要です。

 

 

会計監査人:

会計監査免除要件や親会社連結決算の監査法人、記帳代行を委託する会計事務所との独立性等を考慮する必要があります。

tmf提供=TMFグループ

TMFグループは世界に100以上の拠点を持つ会計・人事・法務事務代行のプロフェッショナルグループです。

シンガポール担当 萱場 玄(かやば げん)公認会計士/税理士

電話 +65-6808-1637 e-mail gen.kayaba@tmf-group.com

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.218(2012年08月20日発行)」に掲載されたものです。

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